2018年3月13日

おぞましい犯罪の記録 『死体処理法』


すべて犯罪がらみの「死体処理」に関するノンフィクション。冒頭には、白黒とはいえ、グロテスクな写真や絵が16ページにわたって掲載されている。

各章のタイトルを記す。

硫酸漬け殺人
死体焼却
人肉喰い
バラバラ殺人
生きたまま切り刻む
豚の餌になった死体
生石灰に覆われた腐肉
水中の死体
トランク詰め殺人

苦手な人は、これだけでもゲンナリくるだろう。いくつか引用するが、グロテスクな描写が嫌いな人はこれより先を読まないように。

まずは、ベネット検事と法医学者スピルズベリー卿の裁判でのやり取り。ベネット検事の質問に、スピルズベリー卿が答えている。
「何が入っていましたか?」
「衣類といっしょに、肉の塊が全部で三十七個入っていました」
「三十七個のバラバラの肉片ですか?」
「そうです。ひとつは右肩の後ろから切り取ったもので、肩甲骨と鎖骨の一部と上腕骨の一部が付着していました。骨はのこぎりで切断されていました。もうひとつの肉片は、臍のまわりの皮膚と脂肪と筋肉です」
「残りの三十五個は?」
「たいてい筋肉でした」
「五個の肉片から何が見つかりましたか?」
「五個の肉片には、陰毛とよく似たものが付いていました」
「何色でしたか?」
「金色でした」
「帽子箱から見つかった肉はゆでられていましたか? 実際にはどうだったのでしょう?」
「おそらく全部ゆでてあったと思います。もちろん、すべて人肉でした」
次に、少なくとも15人の子どもを殺したとされるアルバート・フィッシュ。彼は性的な快楽を得るために、殺した子どもたちを料理して食べていた。逮捕後の診察を担当した精神科のワーサム博士によると、
「まるで家庭の主婦が得意料理のことを説明しているようだった」
また、フィッシュは子どもたちだけでなく、自分をも傷つけて快感を得ようとしていた。特に陰部に針を突き刺すのが好みだったようで、レントゲンでは29本もの針が体内に残っているのが確認された。さらに、ときには爪の間に針を突き立て、排泄物を口にし、釘の付いた板きれで自分を殴りつけ、アルコールに浸した綿を直腸に突っ込んで火をつけることさえした。彼は死刑の宣告を受けるが、ワーサム博士は、
「彼の歪んだ精神は、最後に味わう究極の苦痛として、電気椅子を待ち望んでいるのです」
として死刑回避を嘆願した。博士の言葉どおりなのか、フィッシュは処刑される直前、電気椅子に体を縛りつける革紐を結ぶのを手伝ったそうだ。

身の毛のよだつ話ばかりで、また本文中にも何枚かグロテスクな写真がある。とても手もとには置いておけない本。

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