2017年9月25日

『ねころんで読めるてんかん診療』の中里先生の講演を聴いてきたよー!!

東北大学てんかん科教授である中里先生(@nkstnbkz)の講演会を拝聴に行ってきた。

もともと御著書やツイッターで熱烈ファンだったので、会場に入る前から胸はドキドキ。講演会というより「憧れのアイドルのコンサート」という心境であった。

会場に入ったのは開演から数分後。一般講演が始まったばかりだったが、俺の目は中里先生をロックオン。

あの後ろ姿は中里先生に違いない。

最前列からオーラが届いて、胸の高まりが増す。

普段は裸眼で、運転の時だけしかメガネをかけないのに、この講演会にはメガネ持参。中里先生の後ろ姿をうっとり眺めた。

講演会の中身はめちゃくちゃスゴかった。
内容はもちろんだが、プレゼン・スタイルがカッコ良い。まるでTEDを見ているようだ。中里先生はポインターを使わない。そのかわり、両手をダイナミックに動かしてアピール。

スライドはシンプル。でも奥が深い。医療者同士なら、あの中のスライド一枚だけで、飲み会の一つ二つやれるレベルだ。

講演そのものも素晴らしかったのだが、それ以上に質疑応答が神がかっていた。

極端な話、講演は用意していたものを話すので準備もできるが、質疑応答はアドリブになる。それをこうも見事にコントロールするか、というくらい、「聴く」と「語る」のバランスが見事。

講演の最後、中里先生がなんと『ねころんで読めるてんかん診療』(通称ネコテン)について書いた俺のAmazonレビューをキャプチャ画像で紹介! 鼻血を出して卒倒するかと思った。また、
「このレビュー、文章うまいでしょう。この先生もねぇ、ツイッターで良いこと書いているんですよねぇ」
といったご感想も!!

この時点でオシッコちびったかも……。


いや、オシッコはちびっていなかった。それは講演後のトイレでちゃんと確認した。中里先生にご挨拶する前に、トイレは済ませておこうと思ったのだ。

用を足してトイレを出ようとすると……、アーッ、いま中里先生とすれ違った!!

完全に、芸能人の追っかけ状態である。

そしてついに、情報交換会でご挨拶のチャンス。例えるなら、

「憧れのアイドルのコンサートを聴いて感動したあと、なんと楽屋でお話できる機会をもらった感じ」

中里先生の空き時間を待つ間に舞い上がってしまい、MRさんからも、
「先生の緊張が伝わってきます」
と言われるほどだ。

中里先生と仙台から同行したMRさんによると、
「中里先生も、レビューを書いた先生とお会いできるのを楽しみにされていて、何度となくその話をされてましたよ」
とのこと。

オシッコちびらそうとしてんのか、このMRさんは!!

さて、ついにご挨拶。
中里先生にご挨拶した瞬間、
ガシーッ
両手握手!!
あっ……。
オシッコちびったかも……。

そしていろいろお話をさせていただき、最後には持参した『ネコテン』にサインをゲットー!!!


少し冷静になって真面目な話を。

てんかんは、陰陽で言えば「陰」の病気である、現時点では。
「高血圧で薬もらってるんだよー!」
「俺なんて尿酸値が高くてさ(笑)」
と語れるような「陽」の要素はない。

しかし、中里先生の講演、その後のご挨拶を通じて思った。

この先生は、陰を陽にするための先駆者だ!

中里先生の明るさとバイタリティ、情報発信力は、てんかんとてんかん診療に対するイメージを大きく変える。特に「明るさ」は、これまで「陰の病気」として過ごしてきた患者や家族にとっての福音であろう。

ちなみにこの日の講演会。質疑応答で脳外科の若い女医さんが、心因性けいれんとの鑑別にかける期間について質問した。中里先生の著書やツイッターで中里イズムを吸収している俺は、
「鑑別にかけられる期間は、患者の状況による!」
と思った。中里先生の返答も同じだったので、答え合わせとしてホッとした。

憧れの先生ではあったが、実はちょっとイジワルな気持ちもあった。中里先生はツイッターではすごく良いことを書いてらっしゃるし、プレゼンのしかたについてもたびたび語られているけれど、実際はどうなのかなぁ? この目で確かめてみよう、という感じ。

講演を拝聴した結論。

ナマ中里に勝る中里ナシ。

ツイッターで伝わるのは中里先生の魅力や教えの一部に過ぎない、そう強く感じた。

中里先生は、今後どんどんテレビに出なければいけない人だ。
「てんかんあるある」を、明るくおかしく教育的かつ分かりやすく語れる稀有な存在なのだから。


<関連>
「てんかん診療には自信がありません!」と、自信を持って言えるようになる不思議な本 『ねころんで読めるてんかん診療::発作ゼロ・副作用ゼロ・不安ゼロ!』

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