2015年6月12日

派手でもないのに惹きつけられる物語 『空也上人がいた』


あっという間に読み終えるが、たまにはこういう小説も良いかな、という感じで面白かった。著者はどちらかというと脚本家として有名なようで、だからテレビドラマを見ているような感覚で読み進めることができた。展開はそう派手ではないが、なぜか惹きつけられる感じのする小説だった。
27歳のヘルパーの草介と、彼に淡い恋心を抱く46歳の女性ケアマネの重光さん、そして彼女に不思議な欲望を覚える81歳の吉崎老人。それぞれの秘密が静かな日々の中でふと泡立ち、奇妙な恋が動き出す。

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