2015年5月7日

覇王の番人


明智光秀と光秀に仕えた忍びを主人公にした歴史小説。両方の視点を交互に切り替えながら話が進んでいく。光秀の視点では知略・調略が、忍びの視点では真保裕一らしいアクションシーンが、そしてそれぞれに心情・人情が適度な割合で織りこまれる。

すごく面白かったのだが、残念なことに俺がまったくもって歴史に疎く、登場人物の9割くらいを知らなかったので、かなり雰囲気だけで読み切ってしまった。言い方を変えるなら、そういう歴史愚者の俺でさえ楽しめる小説だったということ。俺のこれまでの光秀イメージとは違って、かなり人情味のある温かい人物として描かれている。

光秀を主人公にしているだけに決して完全なハッピーエンドとは言えないものの、ただのバッドエンドでもないところが好き。

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントへの返信を一時中止しています。
一部エントリでコメント欄に素晴らしいご意見をいただいており、閲覧者の参考にもなると思われるため、コメント欄そのものは残しております。
また、いただいたコメントはすべて読んでおります。