2014年11月28日

わが息子よ、君はどう生きるか

本好きな人には、本の神様が良い出会いを用意してくれているのかもしれない。

高校に入学して、1学期の試験成績はクラスの下から3番目くらいだった。決してレベルの高い学校ではなかった。長年、県内の公立高校のすべり止めだった私立高校で、これから進学校になっていこうとしている時期だった。俺の入った進学クラスは3期生、つまりまだ卒業生はおらず、進学クラスの実績がどうなのか分からない段階だった。そして同級生は公立高校の真ん中より少し上くらいの人が多かった。そんな中での下から3番目である。ただ、国語の成績だけは1位だった。

「俺はこんなハイレベルなところではやっていけない」
そう思って、母に塾に行かせてくれと頼んだことがある。ところが国語の先生でもある担任が、1学期終わりの三者面談の時に、
「これだけ国語ができる子は伸びますよ」
と言っていたものだから、母はその言葉をまるっと信じてしまった。それに、
「もし成績が伸びなくても、大学附属の高校なんだから、最低でもあそこには入れるよ」
と暢気なものだった。それからすぐに出会ったのがこの本。

わが息子よ、君はどう生きるか
生まれて初めて出会った自己啓発本で、読みふけって、感銘を受けて、あっという間に読み終えて、書いてあることを素直に実践したら、2学期の成績はクラス2位になった。1位の友人は現役で国立医学部に入った。

この本に出会わなければ、今の自分はないと断言できる。

2014年11月27日

船の上から

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2014年11月26日

鉄の骨


池井戸潤の小説。建設会社の若手サラリーマンを主人公にした群像劇で、テーマは談合。それにミステリの要素が少し入っている。672ページという分厚いモンスター文庫だが、文章量は決して多くはなく、また難しい話でもないので、読み進めるのが苦になることはない。

池井戸の描く銀行員や会社員を見るたびに、脱サラして良かったと思う。俺には競争が向いていない……。

2014年11月25日

カニ

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2014年11月21日

海のような空

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空と海は、きっと兄弟なのだ。

2014年11月19日

ヨダレを垂らす竜

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2014年11月18日

仕事は楽しいかね? 2


すべての自己啓発本は「ヒント集」である。そこに正解は書いていない。ヒントを集めて、自分なりの正解を導き出すしかないのだ。

本書のテーマは、

『良い上司になるには? 良い部下になるには?』

前作に引き続き、二人の会話のやり取りがメインで、たくさんのヒントがちりばめられている。

裏庭からの朝焼け

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その日によって違う表情。

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2014年11月17日

とんび

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2014年11月14日

抗てんかん薬エクセグランの処方意図が判明‏

ある女性が脳出血で他院に運ばれ、手術は受けず保存的に治療された。その後、リハビリ目的で当院内科に転院した。そして、その病棟でひどいせん妄があったため精神科に紹介されてきた。

処方を見ると、転院前の病院で抗てんかん薬のエクセグランが開始されていた。本人や家族、看護サマリなどを詳しく調べてみても、彼女にはてんかん発作の既往がなかった。エクセグランはせん妄などの精神症状を起こしやすい。そこで思いきってエクセグランを中止すると、速やかにせん妄が治まった。

てんかんではないのにエクセグランを処方されていたのかが疑問で、それはこのブログにも書いた。
抗てんかん薬を予防的に投与するのが正しいのかどうか

ちょっと前、薬の本を読んでいたらエクセグランの項目に、
脳保護作用は、脳外科手術後にも一般的に使用される程度に認知されつつある。
という記載を見つけた。なるほど、そういう理由だったのかと腑に落ちた。とはいえ、せん妄などの精神症状を起こすこともあるのだから、脳保護作用を期待する場合には少量から経過をみながら増量すべき薬だろうし、著しいせん妄を起こしながら飲み続けるほどのメリットはないように思える。

エクセグランの脳保護作用はわりと強力のようなので、せん妄その他の精神症状が起こらない限りにおいてメリットは大きそうだ。

夕映え天使


浅田次郎の短編集。面白かった。その他、あまり書くことがない。

2014年11月10日

エボラと野焼きと複雑系

野焼きをしたことがある人なら分かると思うが、小さな火が風もないのにどんどん燃え広がっていくこともあれば、風に吹かれて一瞬だけ大きく燃えたあとはすぐに鎮火してしまうこともある。風の向きと勢い、草の分布や乾燥具合、その他たくさんの因子が絡まりあって、火の勢いや広がりかたを決めるのだろう。

個々の要素に分けて考えれば、東から風が吹けば炎は西に向かうし、風が強ければ火は拡がる。草の分布の多いほう、乾燥しているほうが燃えやすいだろう。ところが、いろいろな要素が絡まると、予想と結果がぜんぜん違うということがある。そんな姿を見ていると『複雑系』という言葉を思い出す。
複雑系とは、相互に関連する複数の要因が合わさって全体としてなんらかの性質(あるいはそういった性質から導かれる振る舞い)を見せる系であって、しかしその全体としての挙動は個々の要因や部分からは明らかでないようなものをいう。
Wikipediaより 
エボラ・ウイルスは5種類あり、それぞれザイール、スーダン、コートジボワール、ブンディブギョ、レストンといった具合に、最初にウイルスが分離された地名が名づけられている。そしてそれぞれが、これまで数回にわたって小規模流行を起こしているが、いずれも局地的なもので終わっていた。今回のエボラ大流行の原因はいろいろと考察されているが、実際のところは野焼きと同じで、きっとさまざまな要因が少しずつ影響しあって、結果として今のような大惨事になっているのだろう。

<関連>
歴史は「べき乗則」で動く-種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学

野崎まど劇場


なるほど、こういう小説の書き方もあったか、という新しさを感じる本。あまりにぶっ飛んでいるので、合わない人にはまったく合わないと思う。俺はかなり笑いながら楽しめた。

2014年11月7日

鬼に喰われた女


平安時代を舞台にした、エロチックな10の怪異譚。特別に面白いということもないが、エロスっぷりはなかなかだった。

セルフ・シャドウ・ポートレイト

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数週間に一回、近所の工場から漏れる強烈な光で。

2014年11月6日

ようこそ、我が家へ‏


主人公は50代の銀行マン。電車で割り込み乗車しようとした男を注意したところ、さまざまなトラブルに巻き込まれることになり、同時に仕事のほうでもつじつまの合わない出来事があり……、という現実にありえそうな怖い話。男性のプライベートと仕事の両方で起こるトラブルをバランスよく描いている。

面白かった。

2014年11月5日

明日の幸せを科学する


面白かったけれど、具体例を挙げる時に必ず一つアメリカン・ジョーク(?)を入れてくる。このあたりを受け容れきれるかどうかで評価が分かれそう。