2014年5月30日

百舌の叫ぶ夜

百舌の叫ぶ夜
面白い!!

これはもう百舌シリーズの中でも評判の良い残り2冊も読むしかない!!

以上!!

2014年5月29日

死んだクワガタ

僕はイタコに、死んだクワガタを呼び出してもらったんだ。

「死ぬ直前、どんな気分だった?」

そう尋ねる僕に、イタコは、いやクワガタは、いや、やっぱりイタコか、まぁどっちでも良いや、とにかくこう言ったんだ。

「せまぐでまっぐらで、くわがった、くわがったよぉ」

僕は泣き伏せるイタコの前に、スイカを置いて帰ってきた。

ゆうパック:「遅配でクワガタ全滅」採集家が日本郵便提訴
毎日新聞 2014年05月28日
◇「腐ったので廃棄」死骸も「標本として価値」
宅配サービス「ゆうパック」の配達が遅れたことが原因で荷物のクワガタ240匹が死に、死骸も無断で捨てられたとして、大阪府の昆虫採集家の男性が、日本郵便(東京都千代田区)を相手取り、19万2000円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。同種のクワガタは数千〜数万円で取引され、標本の価値も高いという。28日に第1回口頭弁論があり、日本郵便側は争う姿勢を示した。
訴状などによると、男性は沖縄県の昆虫店の注文を受け、鹿児島県の奄美大島で「アマミノコギリクワガタ」を採集。昨年7月2日、240匹を沖縄へゆうパックで送った。
ところが、到着予定日の7月4日に届かず、男性が問い合わせたところ、郵便局側のミスで熊本県に誤配されたことが判明し、男性は奄美大島への返送を依頼。男性側は7月6日に届いた時点で「クワガタは全て死んでいた」としている。
更に男性が弁償を請求したのに対し、郵便局は死骸を預かり、同9日に「死骸の価値は0円」と弁償を拒否。死骸を返すよう求めても「腐ったので廃棄した」と言われたという。男性は「死体を防腐処理すれば標本として販売することもできた。『死骸だから0円』というのは不誠実」と訴える。昆虫店への販売代金は1匹当たり雄1000円、雌600円で240匹分の代金の賠償を求めている。
一方、日本郵便側は、誤配したことは認めたが、男性に届けた時点で「7匹しか死んでいなかった」と反論。預かった死骸も240匹ではなく140匹だったとしている。代理人弁護士は「男性に返そうとしたが連絡がつかず、腐って業務に支障が出たので捨てたようだ。動物の取り扱いに関しての約款はなく、配達中に死んだとしても免責される」と主張している。
日本郵便によると、昆虫については▽人に危害を与えない▽死ぬ可能性があることを承諾する−−などの条件で、ゆうパックで送ることができる。【堀江拓哉】
◇国内最大級 ペアには数万円の値も
アマミノコギリクワガタ 鹿児島県の奄美群島などに生息する。雄の体長3〜8センチ程度で、国内のノコギリクワガタでは最も大きい。8センチ近い雄の生体は雌とのペアで数万円で売られることもある。希少な色や形だと標本の方が高価な場合も珍しくないという。
http://mainichi.jp/select/news/20140528k0000e040214000c.html

人は、なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」


まぁまぁ面白かった。タイトル以外にも、

・なぜ血液型で性格を判断しようとするのか?
・なぜ傘を置き忘れるのか?
・なぜ同じ過ちを繰り返すのか?
・なぜ公衆マナーを守れなくなったのか?
・なぜ災害から逃げ遅れるのか?
・なぜ騙されるのか?

など、 いろいろな事例を挙げてある。ただし主題はあくまでも行動分析学の紹介であり、それぞれの事例に対する「明確な答え」が示されているわけではない。ツールとしての「考える方法」(視考法)をサラッと教える感じ。

精神科臨床にも応用できそうで、読んで良かったと思った。

2014年5月28日

医師の過労自殺 判決に「そりゃないだろ!!」と激しく抗議したい

まずは産経新聞の記事にさっと目を通してもらいたい。
8000万円賠償命令 医師過労自殺、パワハラ認定 兵庫の病院 鳥取地裁
2014.5.26
公立八鹿(ようか)病院(兵庫県養父(やぶ)市)の男性医師=当時(34)=が自殺したのは当時の上司による長時間労働とパワーハラスメントが原因だったとして、両親が病院側などに約1億7700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、鳥取地裁米子支部であった。上杉英司裁判長は「厳しい言動と自殺に因果関係があった」として元上司個人の賠償責任も認め、病院側と元上司2人に計約8千万円の支払いを命じた。
原告側代理人によると、医療現場の過労自殺で病院の使用者責任だけでなく、上司の個人責任も認めた判決は異例。元上司は当時地方公務員だったため、本来なら国家賠償法に守られ個人の責任を負わないが、上杉裁判長は「民間病院と異なる点はない」として民法の不法行為を認めた。
判決によると、男性は平成19年10月、鳥取大学から公立八鹿病院に派遣され、整形外科医として勤務。月174~206時間にのぼる時間外労働や上司2人の叱責と暴力行為などによって鬱病を発症し、同年12月に官舎で自殺した。
病院側は「パワハラではなく必要な指導だった」などと主張したが、上杉裁判長は「社会通念で許される指導や叱責の範囲を明らかに超える」と退け、パワハラがあったと認定した。
一方、自殺した男性医師にも職業上、鬱病の知識があったと考えられることなどから、過失相殺で2割を減額するなどした。
病院側の第三者委員会は20年6月に報告書をまとめ、元上司のパワハラを「不適切な指導」と結論づけたが「悪意によるいじめとまでは認められない」と指摘。22年8月には男性医師の自殺が公務災害と認められたが、長時間労働だけが理由とされ、パワハラについての判断はなかった。
公立八鹿病院の話 「判決文を見ていないので今後、内容を検討したい」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140526/waf14052619550018-n1.htm
太字下線で強調した部分、

「自殺した男性医師にも職業上、鬱病の知識があったと考えられることなどから、過失相殺で2割を減額する」

なんだこれは!?

「医師という職業上、うつ病の知識がある」ことが、「2000万円」を減額するような過失なのか!?

この自殺した医師は整形外科医である。整形外科医が「職業上、うつ病の知識があった」ことを過失として2割2000万円も減額されるのなら、うつ病を専門とする精神科医が過労自殺したら2割2000万円しかもらえないのかもしれない。

ハードに見えなくても、精神科医だって過労自殺する可能性はあるよ(震え声)

ところで、実際どんなパワハラがあったのか、これは別の記事を。
八鹿・医師自殺 病院側に8000万円賠償命令
養父市の公立八鹿病院の男性勤務医=当時(34)=がうつを発症し自殺したのは過重労働とパワーハラスメントが原因だとし、鳥取県米子市の両親が、同病院と当時の上司だった医師2人に約1億8千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、鳥取地裁米子支部であった。上杉英司裁判長はパワハラを認め、運営する病院組合と2人に計約8千万円の支払いを命じた。
男性医師は2007年10月から同病院整形外科に勤務し、着任約2カ月後の同年12月に病院宿舎で自殺した。
判決によると、自殺前4週間の時間外勤務は174時間、その前の4週間は206時間に達し、継続的にパワハラも受けていた。
医師経験が半年だった男性医師は、上司から「介助の要領が悪い」と患者の前で頭をたたかれたほか、手術の際には「田舎の病院だと思ってなめとるのか」などと叱責(しっせき)された。
「君は給料の3分の1しか働いていない。君のしていることをお父さん、お母さんに言ってやる」などとも言われ、上杉裁判長は「社会通念上許される指導の範囲を明らかに超える」と指摘した。上司はいずれもすでに同病院を退職している。
上杉裁判長は同病院について「上司2人との関係も含めた勤務状況を把握し、疲労や心理的負荷の軽減を図るべきだった」とした。
会見した母親(67)は「うつを発症させたのが、病院であったというのが残念でならない。こんな悲劇を繰り返してはいけない」と涙ながらに訴えた。男性医師をよく知る医師も同席し「とても優しく優秀な医師だった。医療現場は今でも徒弟的で、改善されなければならない」と話した。両親の代理人弁護士は「公務員のパワハラ訴訟で、上司に賠償を命じるケースは聞いたことがなく、画期的な判決」と評価した。
八鹿病院の米田一之事務部長は「判決文が届けば、控訴を含めて検討したい」とコメントした。
ついでに些細なことながら、過労自殺の裁判で、過失相『殺』という言葉を使うのはどうなんだろう……。法律用語だから仕方がないのかもしれないけれど、他に何か良い言い方はないものか。

2014年5月27日

使える! 確率的思考

使える! 確率的思考
連休初日に読み始め、間に2日の読書空白期間があったので、再開した時に頭がついて行かなかった。内容はそれなりに面白かった。

かなり簡単に説明しようとされているが、それでもこういう本を読むには、小中学校で論理的思考の基礎を身につけていないと無理だ。学校の勉強なんて将来役に立たないと言っている人には、文字は追えても読み解くのは難しいかもしれない。

2014年5月25日

おじちゃん、ありがとう。

昨日、小学校のころから「おじちゃん」と慕っていた人が亡くなったという報せを受けた。

俺の父母と同年代で、まだ63歳くらいのはずだ。おじちゃんは俺の出身高校の大先輩で、またその高校の一期生でもある。母が若いころ働いていた住友生命の支部長で、よく俺や弟妹の面倒をみてくれた。子どもの頃は「シブチョー」とも呼んでいたが、いつの間にか「おじちゃん」になっていた。

ひょうきんな人で、あっけらかんとしていて、それでいながら剣道部で鍛えただけあって肝っ玉の座った人だった。

昨年、異常高血糖があって、精査の結果、すい臓ガンが見つかった。手術では全部は取りきれなかった。その後、おじちゃんは抗がん剤治療を嫌がった。おじちゃんは保険を扱っていたから、ガンの人たちの苦しみをたくさん見てきている。
「俺、あの吐き気が怖いんだよ」
そう言って苦笑するおじちゃんに、俺は、
「副作用の出方は人それぞれだから。全然でない人だっているんだよ。絶対に受けたほうが良いよ」
そう説得した。そして、おじちゃんは抗がん剤治療を受け始めた。ある時、おじちゃんは、
「主治医の先生から、『これだけのクール(治療回数)をやり遂げた人は初めてです』って言われたよ~」
と誇らしそうにしていた。

つい1ヶ月ほど前に電話がかかってきた時には、
「俺、いちは君に主治医になってもらおうかなぁ。そっちに行こうかなぁ」
と笑いながら言っていた。
「いやいや、俺は精神科医だから」
「あっ、そうか(笑)」
そんな会話を明るくした。おじちゃん、もしかしたら無理しているのかもしれないと思ったが、そんなことは電話越しには言えなかった。

「おじちゃん、今年の8月には帰省するから。その時にはサクラと下の子を連れて遊びに行くからね」
「うんうん、待ってるよ~。いちは君、ばぁさん(俺の母のこと)を大事にしろよ」
「うん、分かってる」
それが、俺にとっておじちゃんとの最後の会話になった。約束を果たせなかったことが、もの凄く悔しい。精神科医として、おじちゃんのプライベートなターミナルケアとして何か関わりがもてたんじゃないだろうか、そういう心残りもある。

おじちゃんにはあれこれお世話になったので、いろいろな思い出があるが、中でも強烈に印象に残っていて、俺の人生にも大きな影響を与えたエピソードがある。
俺が20歳になる直前のことだ。おじちゃんは九州大学に通う俺の部屋の引っ越しを手伝いに来てくれた。その時に、こんなことを言われたのだ。
「いちは君、大学生のうちに身につけないといけないことって何か分かるか? それはね、哲学さ。自分なりの生き方の哲学。これを身につけておけば、これからの人生で迷わずに済むからね。迷いそうになったら、自分の哲学にしたがって選ぶんだ」
普段はひょうきんなおじちゃんの言葉は、俺の心に深く焼きついた。

自分なりの哲学。それはうまく言葉にできないけれど、確かに俺の中にある。その哲学のおかげで、こうして医師という職業につけたし、良い家庭も持てた。
おじちゃんの教えのおかげだ。

おじちゃん、本当にありがとう。

お疲れさまでした。

2014年5月23日

運転免許の更新会場にいた「大丈夫かなぁ」と不安にさせる人たち

先日、運転免許の更新に行ってきた。田舎なので全部で20人もいなかったと思うが、その中に「この人たちって、まともな運転できているんだろうか?」と疑問を抱かせるような人が何人かいた。

免許更新の時には、裏に意識をなくすような病気がないかどうかのチェックがある。予防接種の問診票のようなものだが、右側のチェックボックスは「ある」しかなくて該当する人だけが記入する。一番下には「上記いずれもない」という項目があり、書類を渡される時に、
「これを読んで、何もないなら一番下にチェックをしてください」
と言われるのに、全部にチェックして提出した60歳前後の男性。理解力もいま一つで、何回か説明を受けた後に訂正印を押されていた。そんな不注意や大雑把な人が運転して大丈夫なのかと不安になった。

視力検査では別の60代くらいの男性が、検査官とこんなやり取りをしていた。
「あいている方はどちらか言ってくださいね」
「あいてる? はぁ? うん?」
「えーっと、丸の欠けているのがどちらか見えますか?」
「は? 丸が欠けてる?」
「丸は見えますよね?」
「見えるよ」
「どこか欠けてませんか?」
「あぁ、そういうことね」
そんなやり取りを聞きながら、この人が交通ルールをちゃんと理解できるのか疑問に感じた。

50代くらいの男性は受付けで免許証を預けた後、
「講習があるなんて知らなかった。ちょっと自宅に用事があって帰ってくる。すぐ戻るけど、免許を返してください」
と言っていた。更新通知には講習があると明記してあるでしょう……。

ところで、今日の免許更新は違反者講習が必要な人用だった。1年ちょっと前に、見通しの良い田舎道でスピード違反で捕まったのだ。そんなに飛ばしている意識はなかったのだが、どうやら12キロオーバーしていた。
「ここ、40km制限なんですよ」
あぁ、52キロだったかぁ……。
さて、そんな違反者用の更新会場にやって来た50代くらいの女性。
「免許の更新に来たのよ」
そう言って更新通知を婦警に手渡すと、婦警が、
「あれ? 優良者講習ですね。これは午後からですよ」
「え? どういうこと?」
「今からは違反者講習があるんです」
「あら、そうなの~? 受けれないの?」
「はい、午後からです」
更新ハガキの内容も読まないようなテキトー女性が優良者なのかぁ……。

俺も次回は優良者になれるよう運転には気をつけます。

日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点

日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点
うーん……。いじめの研究の話は面白かったけれど、それは筆者ではなく京大霊長類研究所の正高信男による研究の紹介だったし……。ちなみに、正高信男の『いじめを許す心理』は面白そうだったので購入した。

評価としては今ひとつ。amazonレビューの評価は高いが、俺の感想は★2-3の人たちに近い。

2014年5月21日

インコは戻ってきたか

インコは戻ってきたか
篠田節子が描く、響子という女性を主人公に、地中海に浮かぶキプロスを舞台にした冒険小説。冒険といっても中盤過ぎまでは、通奏低音のような不穏な雰囲気はあるものの、わりと穏やかなものである。またクライマックスに入っても、響子がアクションシーンを演じるわけではない。それでも全体を通してみれば、やはり冒険小説と呼ぶのが一番しっくりくる。

カメラを持って旅に出たくなった。

2014年5月19日

リーダーの立場にある人は必読!! 『リーダーを目指す人の心得』


こんな素晴らしい本が800円!!

「チーム」医療であるからにはリーダーが必要であり、そして医療のリーダーはたいていの場合、医師である。しかし、医学部にはリーダーシップに関する授業はほとんどない。そして医師になった後にリーダーシップを学ぶ人もあまりいない。せめて本書一冊を読むだけでも、かなり良いんじゃないだろうか。

本書の中にあった胸打つ言葉を引用しておく。
「何ごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ」
こうなる場合もあるし、ならない場合もあるが、どちらでもいい。これは心構えの問題であって予測ではないからだ。
自分の人格と意見を混同してはならない。さもないと、意見が却下されたとき自分も地に落ちてしまう。
忠勤とは、意思決定のための議論の段階でしっかり反論することであり、また、決定したことについては議論を蒸し返さずきちんと実行することである。
「やればできる」と「必ずできる」が違うことは忘れてはならない。
優れた判断は経験から生まれる。経験はお粗末な判断から生まれる。
希望は夕食としてはまずいが、朝食としては優れている。
自分の行為の原因を自分以外に求めた時、それは理由ではなく言い訳になる。
報酬は受け取るのではなく、勝ち取れ。
常にベストを尽くせ。誰も見ていなくても、自分は必ず見ている。自分をがっかりさせるな。
あなたがリーダーで、誰も問題を持ち込んでこないなら、不安を感じなければならない。あなたでは問題を解決できないと思われているのかもしれない。
部下に尊敬されようとするな。まず部下を尊敬せよ。
情報収集のため、リーダーから部下へ伝える4ヶ条。
「分かっていることを言え」
「分かっていないことを言え」
「その上で、どう考えるのかを言え」
「この3つを常に区別しろ」

2014年5月16日

深夜コール

つい先日の深夜4時、携帯電話が鳴った。相手先を確認すると、研修医時代の職場だ。娘が起きないよう慌てて2コール目で出たが、すでにグズり始めている。
「はい、いちはです」
「……」
「もしもし?」
「……」
「もしもし!?」
向こうでは、何やらゴソゴソ音がしているが人の声は一つもない。

……。

間違い電話かよ!

迷惑すぎるわ!!


※後できっちりとクレームの電話を入れておいた。こういうことには厳しいのだ。

悦楽王 鬼プロ繁盛記

悦楽王 鬼プロ繁盛記
爆笑しながら読んだ。団鬼六おもしろいわぁ。

<関連>
赦す人

2014年5月9日

心の底が冷え冷えとしてくる…… 『診断名サイコパス 身近にひそむ異常人格者たち』


心の底が冷え冷えとしてくる一冊。

精神科で仕事をしていると、こういう世界を垣間見る機会がある。人を殺したのに反省の「は」の字もなさそうな人をみたことがある。実際に彼がサイコパスなのかどうかは分からない、というより本書の基準からすればサイコパスではないと思うが、いずれにしろお近づきになりたくはない人だった。

怖がりな人、影響を受けやすい人は読んではいけない。特に影響を受けやすい人は、本書を読んで「あの人もサイコパスかも……」「もしかしたら私もサイコパス?」などと思いかねない。著者は診断チェックリストを載せているが、これはあくまでもプロが使って意味があるものである。

著者は本文中に太字で、
「自分自身やそばにいる人を、これを使って診断してはいけない」
と警告しているし、さらには、
「ここで語られる症状のいくつかにあてはまっても、サイコパスでない人がいることにも留意してほしい」
とも書いている。

こういう世界に興味のある人にはお勧め。

2014年5月8日

「地震なんかないよ!」に怒る人たち、耐性が低すぎやしないかい!?

NHKのカメラに向かって「地震なんかないよ!」と言った女性に対して、俺は歩きタバコ以外は怒る気にならない。騒動になった後に名乗り出たのを「売名」と揶揄する人もいるが、彼女は芸能人なのだから、針穴のような小さなチャンスでも見つけて売名するのが仕事だろう。たとえそれが酔った挙句の醜態であってもだ。逆にここで売名活動しないようなら、芸能人としての芽はないんじゃなかろうか。

「この地震ではけが人も出たのに不謹慎だ」と批難する人もいるが、考えるまでもなく、あの時点で彼女が「けが人がいる」なんて知るはずがない。後から分かった事実をもとに「不謹慎だ」と責めるなんて、他人に予知能力を求めすぎ。

「公共放送への迷惑行為」と責める人も見かけたが、それを言って良いのはきちんと受信料を納めている人だけだ。自らが受信料不払いという「公共放送への迷惑行為」をしながらそう批難するのはオカシイ。また自分は受信料を払っているからと胸を張って批難するとしても、それは彼女ではなく、彼女を映し続けたカメラマンを対象にすべきだろう。彼女はカメラの前に無理やり割り込んだわけではなく、カメラマンが無断で彼女の私生活を映したのだから。

「地震なんかないよ!」というのは悪ノリか、酔っていて本当に気づかなかったか、いずれにしても悪意はない。それよりは、こんなことくらいで怒る人のほうが気になってしまう。皆さん、あまりにも耐性が低すぎやしないかい!?

動画を観たい人はコチラで。

<参考ニュース>
NHK中継で「地震なんかないよ!」と叫んだ女性、ネットで名乗り出る 「きちんと説明したい」と質問受け付け

蛇足だが、「路上でキスしている、ビッチだ」という、発言者の生活が垣間見えるような哀しくもズレた批判がある。ところが、動画を何回確かめても、キスしているようには見えない。距離的に無理じゃないかな?


<本人のブログ>
5月5日早朝に起こった地震のNHK地震速報の件について

2014年5月7日

名著なのに、もったいない…… 『生活習慣病としてのうつ病』


自分は精神科医としては薬を処方しないほうに入ると思っているので、著者の意見には凄く納得できるし、考えかたや医師としての態度も参考になることが多かった。しかし、著者の論文集である本書の最初のほうに収められたものは、かなり舌鋒鋭い批判文であり、これではせっかく素晴らしい内容なのに、他の精神科医が反発的になるのではないだろうかと心配になってしまった。

子どもから大人まで、そして精神病から非精神病までみている俺にとっては名著であり、座右の書にしても良いくらいに、自分の診療スタイルに合っている。とはいえ、上記した理由から星1つだけ減らした。

リリエンタールの末裔

リリエンタールの末裔
うーん、いまいち!!

2014年5月1日

八代亜紀の『舟歌』 英語バージョンが面白い


八代亜紀の『舟唄』のカラオケ用英語バージョン。
「しみじみ飲めば しみじみと」が……、

Shimijimi Drinking Shimijimily

これは(笑)