2011年12月22日

殺人は意外に身近で起きている

毎年、日本でどれくらいの人が殺されるのだろう。ちょっと調べてみたら、2007年で509人。ただし、これですべてではなく、殺されたものの行方不明扱いのままで、いまだ見つかっていない被害者は含まれない。

殺害方法はさまざまだろう。理由も、衝動的なものから快楽欲求によるものまで。ただ、殺された人に家族や友人がいた、という点では、どの殺人も変わりはない。

そう、どんな人にも、家族や友人がいるのだ。そしてそれは、加害者についても同じことが言える。知り合いの知り合いの知り合いくらいまで手を伸ばせば、誰だって殺人事件の加害者、あるいは被害者にたどり着くんじゃないだろうか。現に俺は、精神科医という職業柄というのを抜きにして、知り合いの知り合いで殺された人がいる。同時に、こちらは職業柄ではあるが、人を殺したという人を知っている。みんなが思っている以上に、殺人は身近で起きているのだろう。

自然災害が猛威をふるいすぎた今年、一過性かもしれないが防災意識は非常に高まった。また、詐欺に関してもテレビでたくさん特集が組まれ、警戒心が強まっている。
では、防犯意識はどうだろう。催涙スプレーやスタンガンを持ち歩いている女性がどれくらいいるだろう。本気で殺意をもった者に襲いかかられて、撃退する自信のある男性なんて果たしているだろうか。

改めて書くが、殺人は想像以上に身近で起きている。まさか自分や家族や友人が、などと思うことなかれ。それは被害者としてだけでなく、加害者としても、だ。

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